秋田市道路維持課と農地森林整備課は9月補正予算案の追加提案で、公共土木施設で9,500万円、農地農業用施設で4,534万円、林業施設で3,370万円の災害復旧事業費を計上している。公共土木施設では市道野田三郎屋敷線など6路線、農地農業用施設では河辺岩見三内など3カ所の復旧、林業施設では新城線と湯の里線の2路線(市単)や、修繕枠の大黒沢線など21路線が対象。いずれも予算が議決されれば、国の災害査定を経て設計や工事の発注に進む。
公共土木施設では、太平川の増水で道路が崩落した市道野田三郎屋敷線(太平山谷字大沢)で舗装工、路体工、コンクリートブロック積工を、新城川沿いで道路が崩落した上新城中家ノ後線(上新城中字家ノ後)で舗装工や盛土工、石積工を、法面が崩落した広域河辺北野田神内線(河辺北野田高屋)で法面保護工や法枠工を実施。
岩見川の増水で道路が崩落した岨谷峡線(河辺岩見字善知鳥坂)では舗装工やかご工、コンクリートブロック積工を実施するほか、雨で路肩が崩壊した藤森中谷地線(雄和平尾鳥字藤森)では盛土工や植生工、舗装工を、平尾鳥川の増水で路肩が崩落した藤森2号線(雄和平尾鳥字藤森)では舗装工、かご工、コンクリートブロック積工を行う。
いずれも予算化後は国の災害査定を受け、年度内に工事を発注する予定だが、工事は繰り越しで行われる見通しとなっている。
一方、農地森林整備課が所管する農地農業用施設では、コンクリート水路が崩落した河辺岩見三内の岨谷峡と岨谷尻の設計や、雄和平尾鳥で水没した揚水機の復旧工事、上新城や河辺、雄和などで被災した水路、農道等の土砂撤去および水路補修などを実施。事業費は3,605万円で、このうち工事費が100万円、修繕費が3,015万円、委託費が490万円となっている。
岨谷峡および岨谷尻の水路や雄和平尾鳥の揚水機は国の災害復旧事業となる予定で、予算化後は災害復旧設計を委託して災害査定を受け、実施設計を行う。工事は来年度の当初予算に要望する。平尾鳥の揚水機は年度内に工事を実施できる見通し。
林業施設では工事費620万円、修繕費2,500万円、委託費250万円を計上。新城線や湯の里線の路肩崩落は市単独分で施工し、洗掘や側溝崩壊があった大黒沢線、洗掘のあった松原線、土砂が堆積している湯の里線など21路線は修繕で対応する。
また、孫左衛門堰土地改良区への補助金として929万円も計上しており、農地や農業用施設の設計に129万円、工事に800万円を補助する。同改良区の設計費は全体で430万円、工事費は2,200万円と見込まれている。
提供:
秋田建設工業新聞社