建通新聞社(神奈川)
2017/09/27
【神奈川】横須賀市 旧平作小に中学校給食センター 長大でPFIなど導入可能性調査、早ければ12月補正でアドバイザリー業務費
横須賀市教育委員会は9月15日の定例会で、旧平作小学校を中学校給食の給食センター建設用地とする案を決めた。29日に開かれる市議会の「特別委員会」に報告し、10月の市の庁内会議(企画調整会議)で正式決定する見通しだ。事業手法については詳細な検討を外部委託により実施し、その結果を踏まえて決定する方針。BTO(PFI)またはDBOの手法で整備する場合、早ければアドバイザリー業務委託費の補正予算を12月市議会に上程し、2018年1月にプロポーザル手続きを開始。3月にはアドバイザリー業務の委託先を決め、給食センターの整備・運営事業者を選定するための手続きを始める。
市は今年7月、新たに導入する中学校給食方式について、給食センター1カ所から全23校に約1万1500食分を配送する「センター方式」に決定し、用地選定を行ってきた。今回、候補地となった旧平作小は平作5ノ28ノ10で敷地面積1万4984平方b。建設地として正式決定した後は、基本計画を策定するとともに、事業手法などを検討していくことになる。
このうち事業手法については、「横須賀市PPP/PFI手法の導入に関する優先的検討方針」に基づいて検討を進めている。これまでの検討の結果、「設計、建設と運営などを一括して委託するもの」に該当すると判断。さらに建設時に交付金の対象となるBTO(PFI)まはたDBO(デザインビルドオペレーション)を選択し、導入可能性調査を実施することにした。
業務は既に長大南関東支店(横浜市中区)に委託済みで、18年1月中旬までに成果をまとめる。長大には16年度も「横須賀市立中学校完全給食実施方式の検討に係る調査業務」を一般競争入札で委託しており、その調査によると費用比較ではDBOが最もコストが低く、BTO(PFI)が次に低かったという。
DBOまたはBTO(PFI)の手法で整備する場合でも、市が基本理念や事業の基本的な枠組み(食数規模、事業期間、付帯する施設・設備など)、設計・建設、開業準備、維持管理運営に求める水準を示した上で、民間事業者の提案を募集することになる。
このため、市内部で基本理念などについて検討し、基本計画を策定する。具体的には教育委員会事務局で案を作成し、各検討組織から意見を聴取。12月に市議会の「中学校完全給食実施等検討特別委員会」に検討案を報告し、意見を聞いた後、教育委員会定例会で決定する。
提供:建通新聞社