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建通新聞社四国
2017/09/26

【高知】高知県 南トラ対策7年間で2118億試算

 高知県総務部は、今後の財政収支の試算について明らかにした。このうち、南海トラフ地震対策については、2017〜23年度の7カ年で2118億円を試算しており、前年9月に16〜22年度の7カ年で試算した2105億円を上回っている。
 18年度以降の設定の考え方として、16年3月に策定した「第3期行動計画」に掲げた取り組みを着実に推進するために必要な事業の見込みから推計した。公共施設の耐震化や住宅耐震化など「命を守る」対策を徹底するために必要な経費、輸送手段の確保や道路啓開計画の策定など「命をつなぐ」対策を掘り下げ・具体化するために必要な経費を概算で推計し、公共事業は国の動向も勘案して、堤防耐震化などの必要な事業を概算で盛り込んだ。
 行動計画の分野別では、「命を守る」対策に1299億円を見込む。内訳は津波・高潮対策に350億円、建築物などの耐震化に231億円、保育園や幼稚園、社会福祉施設などの高台移転に16億円、津波避難に係る交付金に12億円。「命をつなぐ」対策には694億円を見込み、このうち緊急輸送手段確保が626億円と多くを占める。この他、「生活を立ち上げる」対策に101億円、「震災に強い人づくり」に24億円と推計している。
 県は、試算の前提条件として、歳入面では社会保障と税の一体改革による影響、決算剰余金、17年度地方交付税などを反映。国の「経済・財政再生計画」を踏まえ、一般財源は15年度と実質的に同水準とした。歳出面では、知事部局の職員数を3300人体制で固定し、社会保障関係経費は年2・5%増、公債費は積み上げる。この上で、普通建設事業費については、大規模事業や南海トラフ地震対策分を個別に積み上げ、通常分は過去5年平均と同水準とする。

提供:建通新聞社