徳島市は、「地域振興施設・国府道の駅整備事業」について、事業を当面見合わせる方針。本年度は施設の詳細設計や用地買収などを予定し、すでに建築・土木の各設計者を決めるなど、事業推進の動きも見られたが、早期に設計者と業務の中断か委託契約の解除か方向性を決めるため、協議に入る考え。
13、14日の市議会代表質問で市が明らかにした。母体となる徳島南環状道路の開通の見通しが立たず、十分な交通量の確保が困難なことから、採算の見通しが立たない点を理由の一つに挙げ、庁内組織でプロジェクトチームを立ち上げ、事業を再検証することにした。市が同事業の見直しを行うのは今回で2回目。路線の開通時期が未定だった点は前回の時点でも同様で、今更感は否めない。また、一方でトイレや駐車場の整備を担当する国土交通省に事業の白紙化も視野に相談している動きもあり、事業の存続自体がかなり危うい状況だ。今後の再検証の動向が注目される。
同事業は、市内中心部への中継点として、国府町延命地区の徳島南環状線沿いの敷地面積1万5800平方bに道の駅を整備し、観光客の誘致拡大や地域経済の活性化を図るもの。計画では、国土交通省がトイレ棟(道路利用者向け24時間対応)などを整備する他、市が観光情報等発信施設、地場食材を使用した飲食施設および軽飲食施設、農産物直売所、産業振興ギャラリー、避難施設・防災倉庫を整備する。
提供:建通新聞社