東京都都市整備局は、狛江アパートの建て替えに向けた基本計画の作成作業を開始する。耐震化も含めた再整備手法を検討してきたが、既存建物の老朽化の進展や周辺のまちづくりなどへの影響を踏まえ、建て替える前提の下、住棟や公共施設、創出用地の配置・規模などを複数案検討するとともに、都市計画の変更に備え地区計画素案をまとめる。
狛江アパート(狛江市和泉本町4ノ7、敷地面積は約7・9f)は、1966〜75年に段階的に建設した都営住宅。鉄筋コンクリート造5階建てを中心に50棟・1762戸の住宅を配置し、集会所や児童公園なども設置している。
老朽化が進行し、耐震化への対応も求められているため、都はこれまでに耐震改修と建て替えの二つの手法をベースに、効果的・効率的な再整備の方法を検討。躯体などの劣化状況に加え、土地の高度利用による用地創出などの観点から、建て替えを前提に計画を立案することにした。
まず、住宅や公共施設、集会所などの配置や規模、移転計画を考えるとともに、建て替えに伴って創出する用地の位置・規模などについて複数案を立案して比較。併せて適用すべき制度や事業手法を検討する。
その上で、土地利用や住宅施設、公共施設などの緒元、駐車・駐輪台数、住戸型別供給割合、事業スケジュールなどを整理して基本計画図をまとめる。また、団地区域の整備・開発・保全に関する方針や地区整備計画など地区計画の素案も作成し、都市計画の変更に備える。
業務はセット設計事務所(国分寺市)が担当し、2017年度中に取りまとめる。
提供:建通新聞社