9月定例県議会は19日、代表質問がはじまり平井伸治知事は、高速道路のネットワーク整備について「国に対し予算の箇所付けを強力に運動していく必要がある」と述べ、山陰近畿自動車道などの予算確保に努める考えを強調した。県議会自民党・広谷直樹議員への答弁。
県東部から兵庫県北部、京都府北部にかけて結ぶ山陰近畿道は延長約120`。県内では岩美道路5・7`のうち未供用の東工区3・8`が整備中で、兵庫側は香住道路、余部道路に次いで11月には浜坂道路9・8`が開通する。京都側でも大宮峰山道路5・0`が国代行で事業が進む。全体の整備率は約3割。
平井知事は道路の開通を見据えた経済効果を説明し、但馬方面からの工場進出や事業所拡張などの動きを次々に挙げた。その上で、11月に他の2府県と共同して東京で決起大会を開き、予算獲得に向けて活動する考えを示した。
また、米子自動車道の付加追い越し車線では、検証区間の江府IC付近3・4`が18年の橋梁下部工やトンネルの着工に向けて具体化している。平井知事は冬期の事情を踏まえ、検証区間以外で岡山県境付近の4車線化も急がれると指摘し、NEXCO西日本や国に対して働きかけを強める必要があるとした。
県土整備部によると、国の18年度概算要求では、高速道路NWのミッシング解消事業費が対前年度比27%増、地域高規格道路は同19%と高い伸び。同部は「現実の予算になるよう、年内の政府案が確定するまでに要望していく」(道路企画課)と話している。
日刊建設工業新聞