一般社団法人新潟県空調衛生工事業協会(金内義久会長)と新潟県土木部との意見交換会が20日、新潟市内で開かれ、技術者の資格要件緩和や工事書類の簡素化、設備工事を考慮した工期設定といった要望事項について意見を交わした。
この日は協会から金内会長ら21人、県土木部から関原貢副部長ら4人が参加。あいさつに立った金内会長は「担い手の育成・確保が喫緊の課題であり、業界として働き方改革を推し進める必要がある。そのためには適正な工期設定や施工時期の平準化が重要」と訴えた。関原副部長は「後継を確保し持続することが大事。積極的に助成制度を活用してほしい。皆さんが適切に利益を確保できるよう取り組みを進めていきたい」と述べた。
協会側は要望として、まず若手技術者の育成を見据えた配置予定技術者の緩和や、主任技術者の資格要件緩和を求めた。これに対し、県側は大型工事における実務経験者の必要性に理解を求める一方、主任技術者の資格要件に関しては18年度の特記仕様書改訂時に検討するとした。
また、工期設定について「工期完了後、2週間程度試運転調整の期間を取ってから完成検査を実施してほしい」と要望。県側は「概成工期の規定はあるものの、実際の工事への導入には至っていない」と応じ、国や他の自治体を対象とした事例調査を行い、検討に着手する考えを示した。この他、発注金額に応じた工事書類の簡素化についても、可能なものは進めていくと答えた。