指宿市は、老朽化に伴う市民会館の建て替えを行う。複数の候補地から、ふれあいプラザなのはな館の芝生広場で検討しており、年度内には最終的な決定を行いたいとしている。2018年度に実施設計、19年度に本体着工し20年度の完成を目指す。概算で総事業費27億円を見込む。
新会館の建物規模は未定だが、客席数800から900席の中ホールや控室などを設け、既存施設の本館と接続する。事業費は合併特例債を充てるため、年度内に建設地を決定し、20年度の完成を目指す。
11年度に施設の大半を休館したふれあいプラザなのはな館は、本館と体育館、芝生広場などを県が、市に無償譲渡。そのほかの施設を県が、16年度から解体を進めることになっていた。しかし、設計を担当したア正治氏や市民などから施設の存続を求める声などが上がり、市が方針を転換していた。現在は、体育館と芝生広場が一般開放されている。
今後、本館や体育館、中央ホール、屋内ゲートボール場の施設の屋根防水、外壁や設備補修などを行い、18年3月までに整備を完了させ、4月1日にフルオープンする見通しだ。
既存の市民会館(東方12000)は1969年4月に開館。構造はRC造で延床面積3020u(大ホール棟−3階建2012u、管理棟−2階建1008u)。客席は大ホールの固定席が1112席、立見席180席を要する。建築後48年が経過している。
移転建て替えに至った経緯は、老朽化による多大な維持管理コストや改修費がかかる。また、周辺にはがけ地(魚見岳)があり、建て替えの許可が下りない−など。