東京都都市整備局は、土地の形状や接道など敷地条件による制限で建て替えが難しいと判断している幡ケ谷二丁目第2アパートなど6団地について、標準的な設計(基準設計)以外の手法を取り入れて従前の戸数を確保することが可能か検討を始める。団地ごとに敷地条件を考慮し、建築規制への適合や戸数などをチェックして建て替えの実現可能性を探るとともに、課題を整理する。
対象とするのは▽幡ケ谷二丁目第2アパート(渋谷区幡ケ谷2ノ56他、敷地面積約5700平方b、288戸)▽幡ケ谷二丁目アパート(渋谷区幡ケ谷2ノ1、敷地面積約3000平方b、95戸)▽笹塚二丁目アパート(渋谷区笹塚2ノ42他、敷地面積約1万1600平方b、282戸)▽丸山二丁目アパート(中野区丸山2ノ2033、敷地面積約2900平方b、87戸)▽井草三丁目アパート(杉並区井草3ノ7、敷地面積約5300平方b、187戸)▽旧角筈(つのはず)アパート跡地(新宿西新宿4ノ189、敷地面積約9600平方b)―の6団地。
角筈を除きいずれも建物の老朽化が進行しているため、建て替えの必要性がある。利便性の高い立地だが周辺の市街化が著しく、敷地の形状や接道条件などから、基準設計を用いると従前の戸数を確保することが難しい状況だ。
そこで、基準設計に加え、それぞれの敷地条件などに合わせた基準設計以外の設計(特殊設計)を適用して従前戸数を確保することが可能か検討する。
それぞれの団地の現況を確認した上で、基準設計と特殊設計の二つのケースを適用し、住棟や公共施設、付帯施設、駐車場・駐輪場の配置など建て替えの基本計画案を検討。土地利用や住宅施設、公共施設、住戸型別供給戸数など計画の緒元とともに、大まかな事業スケジュールを検討する。
「都営幡ケ谷二丁目第2アパートほか5団地に係る調査」として、10月6日開札の希望制指名競争入札を経て業務を委託し、年度内に成果をまとめる。
提供:建通新聞社