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建通新聞社四国
2017/09/19

【高知】県 社会資本会議 利用側からのニーズ共有

 高知県は13日、社会資本整備推進本部会議を開催した。2回目となった今回は、産業振興、南海トラフ地震対策、中山間対策、観光振興、スポーツ振興といったインフラを利用する分野に対し、各部局から寄せられた41項目のニーズについて、それらの取り組みに必要な社会資本整備を全庁的に情報共有。会議では7項目を取り上げ、現状の課題や必要なインフラ整備、期待されるストック効果などを担当課長が報告した。
 産業振興の分野では「海洋堂南国ファクトリーと連携・連動した『ごめん』のにぎわいづくり」について報告。南国市がごめん商店街のにぎわいづくりに向け、海洋堂南国ファクトリーが入居し、集客・交流の核となる「ものづくりサポートセンター」を整備するのに合わせ、南国市が都市計画道路高知南国線(第3工区)、県が南国野市線の歩道整備を実施、用地取得を円滑に進め、各種工事を2019年度までに完了させることを挙げた。
 観光振興の分野では、北川村観光施設の誘客強化・魚梁瀬森林鉄道などの日本遺産を活用した交流人口拡大を挙げ、国道493号などアクセス道路の拡幅・落石対策、犬吠橋の仮設道利用を解消するための新橋整備などの対応方針を示した。これに関連し、奈半利川で進める清水バイパス事業の概要と実施計画も報告した。
 この他、南海トラフ地震対策として春野総合運動公園の総合防災拠点整備に向けたLED化。中山間対策として本山町汗見川地区での集落維持再生の取り組みに向けた逆瀬吉野線の拡幅。観光振興として越知町が進めるキャンプ整備に合わせた伊野仁淀線の改良とバイパス整備、大川村の白滝の里再整備に合わせた村道朝谷線の拡幅。スポーツ振興としてサイクリングツーリズムの推進に向けたブルーライン・フットラインの整備、舗装補修について情報を共有した。
 この他議事では、第1回の会議で示した重要施策に関連する事業や重要プロジェクトについて、進捗があった7事業の状況を担当課長が報告。はりまや町一宮線(はりまや工区)整備に向けて協議会で示した新たな道路計画、高知新港に新築する客船ターミナルの進捗状況、須崎市の大嶋海岸スポーツパークの整備計画などの説明があった。
 また、国の18年度予算概算要求の中から早明浦ダム再生事業、中筋川総合開発事業、住宅耐震対策の3事業について、福田敬大土木部長が概要を説明、18年度予算に盛り込まれるよう情報を収集し、働き掛けを継続していくことを確認した。
 社会資本整備推進本部は、インフラに関する情報を全庁的に共有し、部局を横断した進捗管理を行うことで、社会資本整備の効率的・効果的な推進につなげることを目的に本年度設置された。第3回会議は11月末に開催予定で、18年度公共事業予算の考え方、18年度政府予算に向けた政策提言の強化などの情報を共有する。第4回会議は3月下旬に開催予定で、各分野の事業進捗状況、18年度政府予算案、18年度県予算について報告する予定。

提供:建通新聞社