梓・坂本・平野設計共同企業体と契約締結 1期工事 制振構造など提案 唐津市は、新庁舎建設基本・実施設計の業務契約を梓・坂本・平野設計共同企業体(JV)と締結した。同企業体の代表企業は活イ設計九州支社、市内構成員が轄笆{設計事務所、平野建築設計事務所で、契約金額は2億1600万円(税込み)。履行期間は2018年3月30日まで。
基本計画によると、新庁舎の位置は現在の機械式駐車場および議会棟の位置(敷地の南西側)に配置するのが望ましいとしており、建物の規模は6階建て・延床面積1万7000平方b(建築面積2900平方b)程度を想定。敷地北側に約200台程度の駐車場、敷地南東側に多目的広場を整備する。概算事業費は近年建設されている他自治体の工事単価をベースに算定しており、約75億6800万円を見込む。
梓・坂本・平野JVはプロポの技術提案書で▽合理的な工事によるプロセスの充実化▽明快で効率的な施設構成▽災害に対する構造計画―などを提案。合理的な工事計画として、議会機能を一時的に大手口別館に移転し、新庁舎の建設工事を1期工事で完了させる案を示した。これにより新庁舎建設の工期が17カ月間に短縮でき、解体や外構工事を含めて合併特例債の履行期限内に竣工できるとしている。
施設構成については1階エントランスに面してまちづくりホールや唐津ギャラリーを設け、1―2階に市民の利用頻度が高い窓口部門と市民利用機能を配置。執務機能は3―5階に設置し、最上階に議会機能を集約する。
大地震をはじめ、あらゆる災害に対応する構造計画としては、災害発生時の建物機能の保持に加え、継続災害発生時にも建物機能を維持し、確実な業務継続を可能とするため、制振構造を採用することを提案している。
市では、さまざまな観点から技術提案書を検証し、議会の意見を踏まえた上で、工事計画や施設構成、耐震性能などを決めていく方針。