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建設新聞社(長崎)
2017/09/16

【長崎】長崎市 稲佐山公園にスロープカー整備

総事業費に4億2100万円増
   基礎工3件含む計6件を年度内発注
 長崎市議会4常任委員会が12日に開会した。このうち建設水道委員会において、市は稲佐山公園スロープカー整備事業総事業費に4億2100万円を追加、19億6200万円とする議案について説明し、可決した。このうち、基礎工の増額は2億5500万円(増額後3億6500万円)。議会承認を経て、関連工事6件を年度内に発注する見通し。
 同事業は延長500b、駅舎2カ所のスロープカーを整備するもの。変更後の未発注事業費は、基礎工(1・2・3)が3億6500万円〔幅7b×高さ1・5b×奥行3・5b/変更前1億1000万円〕、地盤改良4800万円〔セメント系固化材(延長92b)、機械搬入仮設道路(延長75b)/工事追加〕、防護柵工1900万円〔延長154b/工事追加〕、支障物件移設4900万円〔地下埋設物移設(延長450b)/変更前500万円〕、遊歩道復旧6000万円〔延長230b/同1500万円〕、排水構造物700万円〔延長22b(自然流下)/工事追加〕、スターハウス解体工事6910万円(変更無し)、中腹駅舎工事9230万円(同)、山頂駅舎工事1億9240万円(同)。
 既に嘉穂・アダチ・三浦JVが9億1500万円(税抜)で落札している斜面輸送施設設置工事については、事業費を300万円増額した(9億9300万円)上で今後、工事内容変更後の経費を再精査し、契約内容を12月議会に提案、本契約につなげたい考え。詳細設計の変更結果による基礎形状(代表例)

   事業完成は19年3月から7月へ延長
 スケジュールは、11月上旬に@「基礎工(2)・防護柵工・支障物件移設」を、中旬にA「基礎工(3)・排水構造物」とB「地盤改良」を契約、C「中腹駅舎工事」は12月初旬、D「スターハウス解体工事」は中旬の契約を目指す。公告は契約から1カ月ほど前と見られるが、今後の積算により変更の可能性も。なお、中腹駅舎は現在、管や電気の分離を検討している。E「基礎工(1)・遊歩道復旧」は12月下旬に仮契約、来年3月に本契約とする見通し。
「山頂駅舎工事」は来年度に発注。2018年度当初に予算計上し、7月に契約する予定。事業全体の完了は19年7月を目指している。
 工事内容の詳細としては、最も大きな変更となった基礎工を当初、地表面から1b深での基礎打を想定。しかし地質調査の結果、支持層が深く、一体型で2・9b、独立型で3〜4b深の基礎が必要であることが判明し、変更の上実施(図参照)。なお、全体で独立型基礎は32基、一体型基礎は63基を整備する。
 地盤改良は中腹駐車場からの92bが軟弱地盤であることから、軟岩層に沿って約7・5b深、約9・5b幅で掘削し、5・6b深でセメント系固化材による改良を実施する。防護柵は落石防止のため約1b高さで設定。地下埋設物は深さ1・3b×幅1・1bに埋設している200径汚水管・75径水道管・50径送電管を移設する。遊歩道復旧同様、工事延長の延伸により増額となった。
排水構造物については、当初水中ポンプでの対応としていたものの、落雷などによる停電時の安全性を向上させるため、自然流下での排水工を実施することとした。
ksrogo