愛媛県大洲土木事務所は、小田河辺大洲線バイパス整備事業(大洲市肱川町山鳥坂)で用地買収を進めており、2017年度中に完了させ、18年度から本格的に工事着手する方針。同バイパスは、20年度着工を見込む山鳥坂ダム(国土交通省)の工事用道路の役割もあることから、ダム着工前の開通が求められる。区間内には3カ年の工期を見込む鹿野川トンネル(延長526b)があり、18年度発注が目指される。また用地交渉がまとまり次第、17年度中にも鹿野川トンネル坑口への取り合い道部分の工事に入る方針。
バイパス道は、鹿野川を渡河した箇所から国道197号までの990b。バイパス区間の肱川地区は住家が連担しており幅員狭小・線形不良ながらダム建設に係る工事用車両の通行量が多く見込まれることから、ダム着工年度に合わせバイパス道として完成させることを目標に進められている。区間内には鹿野川トンネルの他、河辺橋の鋼構造物が整備される。
概要は鹿野川トンネルが延長526b、幅員は2車線の5・5b、全幅員6・5b。東側抗口から掘削。約3カ年の工期が見込まれる。
河辺橋は延長90b、幅員7b(2車線)、下部工は橋台2基(1基建設済み)、橋脚2基、上部工は単純プレストレストコンクリートプレテンホロー桁と2径間連続プレストレストコンクリートコンポの複合桁。設計は四国建設コンサルタント愛媛支店(松山市)が担当した。15年度に橋台1基が建設されている。
バイパス整備は、山鳥坂ダム建設に関連し国道197号からダム上流部までの県道小田河辺大洲線を県と国土交通省が整備しているもので、県が国道197号から約1`区間を、延伸の6・2`を国交省が付け替え整備している。
バイパス整備は、05年度に事業採択、08年度から用地買収に着手されていたが、国交省施工箇所の一部でトンネル坑口の地質不良が判明しルート見直しが図られたことにより、一時、用地交渉が中断されていた。
提供:建通新聞社