日本工業経済新聞社(山梨)
2017/09/14
【山梨】一元化へ近く結論 甲斐市の2組合に分散のし尿処理
甲斐市は13日、市議会第3回定例会を開き、保坂武市長は、2つの広域組合を活用しているし尿処理について、近く一元化に向けての結論を出す考えを示した。内藤久歳議員の一般質問に答えた。
同市のし尿処理は、ごみ処理と同様に2広域事務組合に分散し、竜王地区は中巨摩広域で、双葉および敷島地区は峡北広域の施設を使用している。この日、内藤議員は老朽化がささやかれる峡北広域の南部衛生センターの整備方針および今後の事業展望をただした。
建設から40年以上が経ち、老朽化はもとより利用年数も大幅に経過し、操業に支障をきたしても不思議ではない状況を保坂市長は説明。耐震にも問題があるため「2022年の供用開始を目標とする、新施設整備に向けての基本計画を2016年に策定した」としている。
ただ、新施設稼働を機に北杜市が組合のし尿処理業務から脱退する方針を掲げ、中巨摩広域の施設にも、遠くない将来に建て替え問題が浮上することが想定されるなか、保坂市長は「将来的な経費削減のため、一元化に向けての検討が必要な時期。近いうちに一定の結論を出す」と答弁した。
一元化の方法論の問いには、「双葉、敷島の処理を中巨摩広域に移管する」「竜王の処理を峡北広域に移管する」「両広域から脱退して単独施設を建設する」に3つの選択肢があるとし、「最善策を検討している。いずれにしろ組合構成の自治体の理解が必要となる」と小田切聡生活環境部長が答えた。