日本工業経済新聞社(群馬)
2017/09/14
【群馬】建設業労働災害防止協会群馬県支部富岡分会・第26回甘楽富岡地区建設業労働災害防止大会を開催
建設業労働災害防止協会群馬県支部富岡分会(ゥ星和夫分会長)は8日、富岡市にあるJA甘楽富岡ヴァンヴェールで第26回甘楽富岡地区建設業労働災害防止大会を開催した。「トップの決意と現場の実行、ルールを守って無災害」を大会スローガンに掲げ、約230人の建設業関係者などが参加。環境すみずみパトロール隊は安全の誓いとして、労働災害ゼロに向けて一丸となって取り組むことを誓った。来賓には厚生労働省高崎労働基準監督署の三澤弘署長や県富岡土木事務所の佐藤英明所長などが招かれた。
冒頭、諸星分会長は「建設業はわが国の基盤としてはなくてはならない存在であります。地域を守るわれわれ一人一人が安全衛生を意識し、より一層の高揚と関係者が一丸となって労働災害の根絶に向かって努力することが大事なこと。本日はそれを誓う重要な大会だと考えております。まずは安全を念頭に置いて、これまで以上に充実した労働災害防止活動を展開されますようお願い申し上げます」と呼び掛けた。
三澤署長は、死亡災害や労働災害などの発生が減少傾向にある状況に触れ「高崎監督署管内も若干減少傾向だったわけですが、ここにきて減少傾向が鈍っております。年末に向けて災害防止に向けた取り組みをしていただかないといけない状況にもなってきております」と話し、県内で発生した死亡災害の発生状況を説明。続けて「建設業の災害は墜落・転落災害が依然として一番多い。高所作業における安全な作業床、手すりの設置、安全帯の使用など墜落防止対策、労働災害防止に向けた基本的対策の徹底が望まれます。安全第一とは何かということを、もう一度考えていただきたいと思っております。本大会を契機にゼロ災を目指した実効性のある労働災害防止対策と実質的な活動の実施をお願いします」と訴えた。
佐藤所長は「昨年度、富岡土木事務所発注の工事現場における事故案件は発生しておりません。ここにお集まりの皆さん、そして現場で従事する職員の皆さんが、日ごろから安全管理にしっかり取り組んでいる成果ではないかと思っております。どんな仕事に就いても、心身共に健康な状態で毎日を送るためには明るく安全な職場であり、『ただいま』『お疲れ』といった会話ができ、元気な姿で家族のもとに帰ることが最大の幸せではないかと思っております。どうか日ごろからみんなで安全な職場づくりについて話し合って、お互いに気付いた点はその場で改善し、一人一人が労働災害ゼロを目指して取り組んでいただければ、明るい職場を築けるのかなと思っております」と語った。
大会では功労者・主任技術者への表彰が行われたほか、厚生労働省高崎労働基準監督署の鈴木淳安全衛生課長による安全講話やヒヤリハット体験発表、環境すみずみパトロール隊による安全の誓いなどにより、無事故無災害への意識を高め、災害撲滅に向けて努力することを誓った。功労者表彰は西毛建設(下仁田町)と神戸土木(下仁田町)、主任技術者は岩井建設(富岡市)の井上大輔氏、上原建設(下仁田町)の石井義弘氏にそれぞれ功績を讃えて表彰状と記念品が授与され、会場は大きな拍手に包まれた。