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建通新聞社(東京)
2017/09/14

【東京】都 中央図書館再整備の検討を開始

 東京都財務局は、施設や設備の老朽化が進行している都立中央図書館(港区)の再整備に向けた検討に着手する。これに先立ち、施設の劣化度診断調査と事業手法の検討を行うため、希望制指名競争入札による業務委託手続きを開始した。目視や非破壊検査、施設管理者へのヒアリングなどを通じて施設の劣化状況などを把握するとともに、大規模改修と改築のそれぞれの事業手法について大まかな仮設計画や工程計画を検討する。9月15日まで希望申請を受け付け、10月4日に開札して委託先を決める。
 中央図書館(港区南麻布5ノ7ノ13、敷地面積9157平方b)の規模は鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄筋コンクリート造地下2階地上5階建て延べ2万3196平方b。1972年の完成から45年が経過しており、建物・設備両面で老朽化が進み、さまざまな場所の劣化も確認されている。都民利用施設として安全を維持しながら運営していくため、大規模改修か改築に向けた検討作業を始める。
 まず、劣化診断調査として、屋根や外壁など建築部位と配管を調べて現況を確認するとともに、コア抜きによるコンクリート強度・中性化試験やアスベスト(石綿)含有建材調査などを実施する。次に施設整備計画に関する調査として、関係法令に基づく既存不適格部分を確認し、改築を行う場合の最大施設規模、増築の可否の検討、“居ながら改修”を行う際の動線や蔵書の管理の検討などを行う。
 その上で、現在の施設を改築するケース、居ながら改修を行うケース、大規模改修するケースについて、それぞれモデルプランを想定して仮設計画を立案する。併せて今後10年間の修繕計画も作成する。
 2018年3月15日の納期で成果を得て、再整備手法の絞り込みにつなげる。

提供:建通新聞社