石川県の谷本正憲知事は、12日に開かれた県議会9月定例会の代表質問で、来年春の知事選に7選を目指し、出馬する意向を表明した。
吉崎吉規(自民)、石坂修一(未来石川)の両氏の代表質問に答える形で、谷本知事は「改めて県議会、県民の皆さまのご支援、ご理解を得ることができるならば、これからも県民本位の姿勢で県民の声に謙虚に耳を傾け、知事という職に対する畏敬の念を持ち、職員とともに県政のかじ取りに全身全霊を打ち込んでまいりたい」と語り、その上で「石川県がより元気になり、県民の皆さんがより幸せを実感できるよう、石川県をさらなる高みに押し上げるため、安心と躍動が進化するふるさと石川づくりに、あらん限りの力を振り絞っていく」と述べた。
次の4年間の課題を問われ、谷本知事は3年後の東京オリンピック・パラリンピックの開催や、約6年後に北陸新幹線が敦賀まで開業することを見据え、「整備してきた陸海空の交流基盤を一層連携させ、新幹線開業効果も多面にわたって持続発展させ、石川県を新たなステージに押し上げ、日本海側のトップランナーとして飛躍、発展させていく」と答えた。これまでを振り返る中で「早いもので石川の地に住まいをするようになって四半世紀を超え、この地に終の棲家となる居を構えることもできた。これまで頂いた数多くの良きご縁に感謝の気持ちでいっぱい」とも語った。
東京国立近代美術館工芸館の移転に関し、谷本知事は「一般的に美術館として開館するためには展示室や収蔵庫が適正な環境となるまでの枯らし期間が1年程度必要。今回、建物本体の整備にステージを移し、年度内に建設工事に着手する。東京五輪前年の19(平成31)年秋の完成を見込む」と述べた。このほか、8月の台風5号に伴う大雨の影響で、大規模な道路の崩壊が発生した金沢市東荒屋町地内について、谷本知事は「一日も早く通行止めを解除し、大型バスが通行できるよう鋭意応急工事を進めている。9月末の完成目標を1週間前倒しし、23日には片側交互通行を確保できる」と明かした。