建通新聞社
2017/09/13
【大阪】大阪市 柴島浄水場に自家発電設備設置へ
大阪市は、総事業費約34億円を投入し、柴島(くにじま)浄水場に施設運転用の自家発電設備を整備する計画だ。事業はDB方式を想定しており、早ければ2018年度に事業者の選定手続きに入る。18年度の実施設計、19年度の工事着手を目指す。
11年3月に発生した東日本大震災では、長期の停電により浄水、配水機能に支障を来した。市では、今後発生が予測される南海トラフ巨大地震を見据え、停電後72時間にわたって施設運転が継続できるよう非常用自家発電設備を設置することにした。
発電設備は、取水施設と浄水・配水施設のそれぞれに設置する。騒音が少なく排気ガスに含まれる窒素酸化物などの環境規制物質が少ない「ガスタービン方式」を採用する予定。また、上屋については、津波などによる浸水に対応するため、嵩上げして整備する。工期は5年間程度を見込む。
総事業費は34億3800万円を想定。内訳は、設計費3200万円、自家発電設備工事費27億2100万円、建築物工事費6億8500万円。この他、維持管理費として年間3300万円を見込んでいる。
市内には柴島の他、庭窪、豊野の計3カ所に浄水場があり、順次同様の自家発電設備を設置していく予定。このうち豊野は、19年度の実施設計、20年度の工事着手を目指す。総事業費は約9億9000万円。また、庭窪についてはすでに工事着手している。