高知県は、新たな管理型最終処分場の建設候補地を選定するため、1次調査対象地として県中部の104カ所を抽出、6日に開催した第3回候補地選定委員会(委員長=笹原克夫高知大学教授)で承認を受けた。また6月30日から8月31日まで実施した土地の公募により4件の応募があったことも報告した。今後、計4回のスクリーニングを経て、2018年1月中旬の第6回委員会で複数の候補地を決定、3月末までに1カ所に絞り込みたい考えだ。
同委員会では、これまでの会合で、1次スクリーニング項目として、高知市内から自動車で1時間以内、敷地面積5・5f以上、幹線道路から直線距離で2`以内、谷地形または平坦地で土地(谷筋)の勾配14%以下などの条件を了承。これを受け県は、抽出作業を進め合計104カ所を選定した。市町村別では、高知市2カ所、安芸市10カ所、南国市1カ所、土佐市2カ所、須崎市4カ所、香南市12カ所、香美市17カ所、安田町2カ所、芸西村8カ所、本山町6カ所、大豊町4カ所、いの町9カ所、中土佐町12カ所、佐川町5カ所、日高村3カ所、津野町3カ所、四万十町4カ所。
第3回会合では、これらの箇所を対象に実施する2次スクリーニングの評価項目と評価方法について審議。「常時水流のある谷」など3項目は一部でも該当すると除外、「土砂災害危険箇所」など7項目は3段階で評価し、2次調査対象地を選定する。
公募により応募があったのは、南国市白木谷、南国市成合、土佐市甲原、日高村柱谷の4カ所。これらの箇所も、1次スクリーニングを経て、県が抽出した箇所と同様の条件で絞り込みを進める。
今後のスケジュールは、10月下旬開催の第4回委員会で2次調査対象地の選定と3次スクリーニングの評価項目・方法の審議、3次スクリーニングを経て、11月下旬開催の第5回委員会で3次調査対象地の選定と4次スクリーニングの評価項目・方法の審議を行い絞り込みを進める。ここから該当箇所の現地踏査・概略施設計画案・概算事業費の策定を進め、来年1月中旬に開催する第6回委員会で複数の候補地を選定、報告書を県に提出する。
県は、現在のエコサイクルセンター(日高村本村)が早ければ21年度末に満杯となることから新たな管理型最終処分場の建設を目指しており、同委員会での結果を受けた後、地元調整などを進め1カ所に絞り込みたい考え。当初の予定よりスクリーニングを1回増やしたため、報告書の提出時期が遅れるが、3月末までに候補地を選定する方針は今のところ変わっていない。
提供:建通新聞社