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建通新聞社四国
2017/09/12

【徳島】徳島市・県 大規模建築耐震化状況結果公表

「建築物の耐震改修の促進に関する法律」(耐震改修促進法)に基づき、徳島県と徳島市は1日、特定行政庁として区域内に管轄する、県内の「要緊急安全確認大規模建築物」の耐震化状況のフォローアップ結果を明らかにした。昨年11月に公表した耐震診断が義務付けされる対象建築物の所有者から、県・徳島市に報告のあった32施設(県所管20施設、徳島市所管12施設)の今年9月1日時点での耐震化状況が示された。特に前回の公表で耐震基準を満たしていなかった6施設については、耐震改修などの内容やその実施時期について、変更を含め具体化したものを更新した。
 6施設の内訳は▽JA徳島厚生連阿南共栄病院(本館棟)▽鴨島病院(本館棟)▽鳴門センター街▽鳴門市文化会館▽キョーエイ佐古店▽徳島東警察署(本館)。いずれもIs値0・6未満で耐震基準を満たしていなかった他、このうち鴨島病院を除く5施設がいずれも震度6強から7の地震で倒壊または崩壊する危険性が高いIs値0・3未満となっていた。これら施設は建て替えや耐震改修を整備中、もしくは今後行うなど、何らかの対策を講じることにしている。
 今回の公表で、県所管では、JA徳島厚生連阿南共栄病院(本館棟)が実施時期を前回の「2016年度〜18年5月完了予定」から「17年5月着工、19年3月予定」に変更。鴨島病院(本館棟)が前回の「耐震改修」から「建て替え」に変更した他、実施時期を前回の「18年4月着工、19年4月完了予定」から「19年3月着工予定、21年3月完了予定」に変更した。
 一方、徳島市所管では、キョーエイ佐古店が前回の「建て替え」から「解体」に変更した届け出内容が更新された。
 要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果の公表は、建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)に基づき、県と徳島市がそれぞれ所管する区域の1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた「不特定多数の者」や「避難上配慮を要する者」が利用する大規模建築物、「一定量以上の危険物を取り扱う」大規模な貯蔵場などの耐震診断結果をそれぞれ公表したもの。診断結果を積極的に公表し、利用者や地域住民に対して危険性を周知するとともに、既存建築物の耐震化をいっそう促進し、大地震における被害を未然に防止することが狙い。
 耐震基準を満たしていない6棟の内訳と今後の対応などは次の通り。
◇徳島県所管
 ▽JA徳島厚生連阿南共栄病院本館棟(阿南市羽ノ浦町中庄蔵ノホケ36)−建て替え(移転)。2017年5月着工、19年3月完了予定
 ▽鴨島病院本館棟(吉野川市鴨島町内原432)−建て替え。19年3月着工予定、21年3月完了予定
 ▽鳴門市文化会館(鳴門市撫養町南浜字東浜24ノ7)−未定(「鳴門市公共施設等総合管理計画」を踏まえ、耐震性能の確保策を検討する)
 ▽鳴門センター街(鳴門市撫養町小桑島字前浜42)−耐震改修(実施時期を含め検討中)
◇徳島市所管
 ▽キョーエイ佐古店(徳島市佐古三番町15ノ33)−解体。18年11月着工予定
 ▽徳島東警察署本館(徳島市中洲町1ノ18ノ2)−移転建て替え。18年度着工予定

提供:建通新聞社