東京都教育庁は、多摩教育センター(立川市)の解体に伴う実施設計作業を始める。延べ床面積約2万平方bの庁舎を基礎部分を除いて解体し、新設する立川地区チャレンジスクールの建設地として活用する計画。10月19日開札の希望制指名競争入札を経て業務を委託し、年度内に取りまとめて2018年度の解体工事着手に備える。
多摩教育センターの規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上4階建て延べ1万9998平方b。多摩図書館や多摩社会教育会館などが入る施設で、ホールや研修室なども配置している。1986年の完成で老朽化しているため、中央鉄道学園跡地(国分寺市泉町2ノ102ノ9)に図書館を移転新築し、教育会館を閉館。建物内の機能を移転後、既存施設を取り壊す。
実施設計業務の中で、既存吹付仕上塗材と成形板などの石綿含有分解析調査を行って上で、解体の工法や手順を整理する。18年2月20日の納期で取りまとめ、同年7月〜19年6月に解体工事を実施する考え。
跡地については、立川地区チャレンジスクールの敷地として活用する計画。
チャレンジスクールは、小中学校時代に不登校となった経験を持つ生徒や高校の中途退学者のために都が開設する3部制(午前・午後・夜間)、単位制の定時制高校。生徒の能力や適性を発揮させることを目的に、芸術や福祉などの実習科目にも重点を置いている。多摩地域での入学希望者の増加に対応するため、多摩教育センターの跡地に延べ床面積1万2859平方b規模の校舎・体育館を建設することを想定している。
提供:建通新聞社