阿蘇郡南阿蘇村や高森町らで組織する南阿蘇鉄道沿線地域公共交通活性化協議会(会長・渡辺千賀恵東海大学名誉教授)は5日、同村役場で第3回会合を開いた。公共交通網の将来像を描く骨子案について協議。まちづくり計画では立野駅周辺整備などを盛り込んでいる。
同協議会は、南阿蘇村と高森町や県、交通事業者、道路管理者、学識経験者らで構成。全線復旧を前提に、沿線地域の持続可能な公共交通網の在り方等を検討し、形成計画を策定する。期間は平成30年〜45年までの15年間。
全線復旧には最大70億円が必要とされている。関係自治体は負担軽減を求め、国に財政支援を要望。国からは財政支援の裏付けとなる再建計画が求められている。
骨子案の基本方針として、南阿蘇鉄道の全線復旧と運営の確立、きめ細やかな交通網の構築、定住・観光・防災など5項目を掲げている。周辺自治体のまちづくり計画では、高森町が高森駅周辺整備や観光施設への誘導サイン設置など、南阿蘇村が移住・定住促進を図る住宅建設や立野駅周辺整備などを明記している。
渡辺会長は「住民が我が町の鉄道≠ニ意識を持つことが大事。地元の気運が先にあってこそ鉄道の不通が問題になり、国も内容を理解するのではないか」と話す。
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