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北陸工業新聞社
2017/09/08

【石川】新中央病院、1月9日に開院/谷本知事が提案理由説明/県議会9月定例会/トラ展示施設着手

 石川県議会9月定例会が7日開会し、谷本正憲知事は最近の県政状況と提案理由説明を行った。
 県立中央病院の建替事業について、谷本知事は「今月末に建物が完成する運びで、その後、医療機器の設置工事等を進め、11月26日に一般公開する」と明かした。年末年始に移転作業を行った上で「来年1月9日から外来診療を開始したい」とし、開院に向けて準備に万全を期す考えだ。
 北陸新幹線の金沢・敦賀間における県内の用地取得率(8月末現在)が99%を超えたことを報告し、白山総合車両所の活用による観光・産業の振興に関しては「自民党のプロジェクトチームが11月末までに、その方向性をとりまとめる。白山市を中心とする地元市町でも、振興策を検討する協議会を設置しており、県としても引き続き、地元とともに取り組んでいく」と語った。
 東京国立近代美術館工芸館の移転整備で、谷本知事は建設工事に着手するとともに、新たな建物に活用する旧陸軍第九師団司令部庁舎及び金沢偕行社の解体工事も併せて進めるとし、「工芸王国石川にふさわしい施設となるよう、東京五輪の開催時期の開館を目指し、国や金沢市と一体となって準備を進めていく」と述べた。公募型プロポーザル方式により、建物の基本設計者(環境デザイン研究所)を決めた新たな県立図書館について、谷本知事は「今後、速やかに設計作業に着手し、「文化立県・石川」の「知の殿堂」にふさわしい図書館となるよう、着実に整備していく」と強調した。
 金沢港の機能強化整備は実施設計及び工事の一部に取り掛かる意向を示し、新たに建設する「金沢港クルーズターミナル」の施設概要などを説明。また、増加するコンテナ貨物への対応としては無量寺、戸水両ふ頭に点在するコンテナ上屋を東部工業団地に集約し、新たな大型コンテナ上屋を整備。造成工事と上屋の建設に着手する。谷本知事は、これらの整備は国から地方港湾振興のモデルケースとして期待されていると紹介し、「東京五輪の前年である19年度の完成を目指し、スピード感をもって整備を進める」と語った。
 道路網整備にも触れ、このうち、のと里山海道の柳田〜上棚矢駄IC間の4車線化事業については、「早期に事業効果を発現するため、上棚地内のゆずりレーンを南側へ延伸させる工事を優先的に進め、のと里山海道で最長のゆずりレーンとして一日も早く供用できるよう、鋭意整備を進めたい」と述べた。
 いしかわ動物園で7月から公開を始めた「ホワイトタイガー」用の新たな展示施設の整備に着手することも説明。観覧者の頭上をトラが行き来する「空中回廊」を設けるほか、トラの生態や行動が間近に観察できる工夫も凝らし、来年7月のオープンを目指す。
 このほか、道路の崩落が発生した金沢湯涌福光線をはじめとする被災個所の早期復旧や、国の追加認証を得て、河川改修などの治水対策を促進していく。

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