国土交通省中国地方整備局は、国道2号大樋橋西高架橋工事(岡山市南区)について、「技術提案・交渉方式(技術協力・施工タイプ)」による発注を予定しており、9月中にも公募型プロポーザルで公示する。
同方式の特徴は、施工者が工事契約前に現場状況を十分に把握でき、設計段階で施工者による設計確認や施工計画が作成できることで、着工後の大幅な変更が低減される。また、設計段階で施工者独自のノウハウなどが反映されることで、最適な仕様や工法を設定した上で工事契約ができるなどといった利点が期待されている。国発注の案件では今回が3例目。新設の橋梁工事では初めての試みとなる。
対象は、国道2号大樋橋西高架橋工事で、国道180号岡山環状南道路との交差部の高架化事業。岡山市南区古新田〜大福までの延長670b。そのうち延長395b区間で同工事に関わる技術協力業務も含まれる。
技術協力業務では設計の確認、施工計画の作成、技術情報などの提出、全体工事費の算出、技術提案、設計調査協議などを、発注者を介して詳細設計担当者に技術協力を行う。期間は18年1月ごろから11月までの予定。高架橋工事では道路改良をはじめ橋梁下部工、鋼橋上部工、仮設工などで、想定価格は10億〜20億円程度。工期は19年4月ごろから23年3月ごろまでの予定。
現在検討中の主な参加資格案については、鋼橋上部工事と一般土木工事の入札参加資格を持ち、一般土木工事の評価点数が1000点以上であること、特定JVの場合は最大3者で、代表者が鋼橋上部工を担当すること−など。技術協力業務では土木関係建設コンサルタント業務の資格の認定を受けていること−など。
工事に伴う設計は現在、岡山国道事務所が「平成29年度岡山環状南道路大樋橋西高架橋等詳細設計業務」として公示しており、実現性の高いCIMモデル構築手法などの技術提案を求めている。設計期間は18年3月23日まで。
「提供:建通新聞社」