日本工業経済新聞社(山梨)
2017/09/07
【山梨】公共建築物にCLTを/方針見直し
県は、「県内の公共建築物等における木材の利用の促進に関する方針」を見直した。主な変更では、積極的に木造化を促進する公共建築物の範囲に「CLT工法の採用や部分的なCLTの活用」を追加し、木造化を促進する。
また、建築基準法の見直しにより3階建ての木造校舎などについて一定の防火措置を行うことで準耐火構造での建築が可能となったことを受けて、該当建築物の木造化を積極的に促進する。さらに、耐火建築物であっても木質耐火部材の活用などにより木造化が可能と判断されるものは木造化を推進する。
公共建築物への木材利用促進では、強固な構造が必要な場合は木造と非木造の混構造による木造化を促進することを追加。CLTや木質耐火部材などの新たな木質部材の活用に努めることも盛り込んだ。
県では、公共建築物等木材利用促進法の施行(2010年10月)を受けて、11年3月に県公共建築物等木材利用方針を策定。低層建築物の木造化の積極促進や公共土木工事への木材利用促進などに取り組んできたが、CLTなどの新たな木質部材の開発や建築基準法の改正、国の基本方針の変更などを踏まえ、県の方針も見直した。
県内の全27市町村でも同方針を策定しており、県では今回の見直しを市町村に通知し、県方針に即した市町村方針の見直しを働きかけていく。
県では、方針の見直しにより、県内の林業・木材産業の成長を促す。