県は6日、一般会計9月補正予算案を発表した。総額39億300万円を追加し、累計総額は前年度比1.5%減の8138億7200万円となる。普通建設事業費には19億9100万円を追加。国の追加内示により、国体会場施設整備を前倒しで進めるほか、奄美世界自然遺産地域保全を2カ年で実施する。
国体会場施設整備は2億8003万円を追加し、累計で25億4656万円となる。鴨池陸上競技場の改修費に充てるもので、現在、メーンスタンド屋根改築等を実施。19年度までに、スタンドの内外装やトラック、電光掲示板の改修、放送室増築を予定している。
奄美世界自然遺産地域保全は、奄美大島における世界自然遺産推薦区域で将来にわたって適正な保護管理を行うため、国に協力して一部の土地(約1300ha)を購入する。現年度に9億円、債務負担行為で4億円を計上した。別途、国は約2600haを取得する。
黎明館常設展示一部リニューアルには1498万円を追加。1階エントランスの導入エリア、電光掲示板、照明、発券機等を改修するほか、1階と2階にWi−Fi環境を整える。
畜産クラスターは、国の16年度補正を財源とした追加内示で、畜産の収益性向上に必要な畜舎や堆肥舎等の施設整備に必要な経費を助成する。
技能向上促進では、技能検定受検料の減免措置を実施する予算(291万円)を追加計上。総合宛名管理システム整備は、マイナンバー制度の運用で特定個人情報の追加・変更に伴う改修・運用テストを行う。
台風5号等に伴う豪雨災害の復旧対策については、現年度予算で応急処置費等を賄い、今後、災害査定が進むにつれて対応を検討する。
■企業立地促進
土地購入2件に補助
鹿児島臨空団地企業立地促進補助には1億4011万円を計上。対象者は、霧島市溝辺町の久留味川工業団地で操業しているアルプステックの親会社アルプスエンジニアリング(本社・浜松市)が約1万1330uを取得する。近く契約し、工場を建設する見通し。また、1日に霧島市と立地協定を締結したユピテル鹿児島が敷地約3000uに工場増設を計画。2018年3月の操業を目指して土地を取得した。