高知県と高知市の連携会議が8月30日、県庁で開かれ、尾ア正直知事、岡ア誠也高知市長をはじめとする県市の幹部が出席した。会議では、南海トラフ地震対策の加速化について取り組みを共有した他、整備が検討されている新食肉センターについて議論を交わした。
災害対策については、尾ア知事が5月に開催した県市の南海トラフ地震対策連携会議で、2017年度末と将来の目標を13項目にわたって数値化したことを報告。今後も進捗管理すると述べた。一方、岡ア市長はレベル1地震時に応急仮設住宅を21年度までに約8500戸確保することを挙げ、今後用地を想定することが必要との認識を示した。
また地震対策の入り口としている住宅の耐震化については、尾ア知事が国の財政支援が縮小傾向であり、抜本強化を求め全国知事会で緊急提言をしていると報告。こうした中、国の来年度概算要求の中に住宅耐震化を加速するための取り組み支援の強化が盛り込まれており、拡充内容の詳細について情報収集中であると述べた。これに対し岡ア市長は、住宅耐震化に向けた補助申請が増加していることから、9月補正予算案で3億円を追加し、支援を進めたいと話した。
新食肉センターの整備については、尾ア知事が必要不可欠な施設であり、整備検討委員会を通じて規模や機能について一定の方向性を出しており、市側の協力を要請した。これに対し岡ア市長は、経営の安定が重要との認識を示し、現センターで事務組合を構成する各市町村の意見を聞きながら、協議を進めていきたいと述べた。
提供:建通新聞社