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建通新聞社四国
2017/09/05

【徳島】徳島県県営住宅PFI可能性調査委託先決定

 徳島県は、「県営住宅新浜町団地建替事業に係るPFI導入可能性調査業務」の委託先を決めるため、プロポーザル方式で選定した結果、地域経済研究所(大阪市中央区)と環境防災(徳島市)のグループを最優秀提案者に特定した。8月31日に契約を締結し、2018年3月15日までの期間で業務を進める。プロポーザル競技には数者が参加意向を示したものの、技術提案書を提出したのは同グループだけだった。
 徳島市新浜町地内にある同団地の老朽化、入居者の高齢化に伴い、集約化による維持管理の効率化を図る。新たに整備するに当たり、県事業としての建て替えは財政的に厳しいことから、PFIによる事業推進を検討し、新住宅団地の基本的な考え方を整理する基本計画を策定する。対象は3棟(旧10、11、12号棟)・72戸。これを1棟(新2号棟)・27戸に集約化する他、跡地(余剰地)活用なども図る。
 具体的な業務内容は▽事業計画・前提条件の検討・整理▽基本計画の作成▽PFI事業スキームの検討・整理▽PFI導入可能性の検討▽リスク分担の検討▽事業スケジュールおよび留意点▽建替事業予定地における余剰地および旧3棟敷地の有効活用▽旧3棟の入居者に対する意向調査の実施−など。
 所管は住宅課。具体的な事業内容は、事業方式も含め今後行う導入可能性調査の中で固めることになるが、事業期間20年程度で余剰地活用を含めた事業提案を求めることとし、地域に必要な福祉施設・サービス施設の併設などを検討する見通し。また、事業推進に当たっては、県内企業も広く参入でき、照明は全てLED照明、内装・建具には県産木材、さらには藍の活用といった県内資材優先使用なども求め、地域経済の活性化を図る一歩先を見据えたPFI手法を検討することにしている。
 PFI導入可能性調査が順調なら、18年度にアドバイザリー業務の実施、19年度にPFI事業者の決定を経て着工、20年度の新住棟完成を目指す。県の県営住宅集約化PFI事業は、耐震性能を満たしていない団地の建て替え事業として12団地を集約化した例に続き、今回で2例目となる予定。
 県は同事業について、県内市町村が今後公営住宅の建て替えにPFI事業を導入する際のモデル事業として実施する考え。

提供:建通新聞社