谷本正憲知事は4日、19年度中の完成を目指して、9月補正予算案に改築工事実施設計費を盛り込んだ、金沢港無量寺ふ頭における金沢みなと会館の概要を明らかにした。名称は「金沢港クルーズターミナル」に改める。建物は3階建てとし、CIQ(税関、出入国管理、検疫を包括した略称)・待合室はもとより、観光案内、物販機能、レストラン、展望デッキ、セミナールームなどを設ける。建築に関する基礎調査は浦建築研究所(金沢市)が担当した。
補正予算案には、▽同ターミナルの実施設計費▽アクセス道路・駐車場・緑地の実施設計費▽コンテナ上屋の東部工業団地への集約にかかる実施設計・工事費として、債務を含め18億2000万円が盛り込まれた。
それによると、同ターミナルの外観は海側をガラス張りとし、クルーズ船の出入港を見れるようにする。1階にCIQ及び待合室、観光案内、物販機能を設置。クルーズ船が運休となる冬期は、CIQ(柱がない広さ1200平方メートルの空間)・待合室を各種イベントやジュニア世代を対象としたスポーツの場として活用してもらう。
2階に展望デッキやレストランのほか、セミナールームを設け、3階には県金沢港湾事務所および県、金沢市が出資する金沢港運、金沢港振興協会が入る。
平面駐車場はバスや普通車合わせて約900台が収容可能となる。
コンテナ上屋に関しては、無量寺、戸水、御供田の3ふ頭に点在している県営および民営の上屋のうち、無量寺と戸水両ふ頭内にある7棟を、県東部工業用地へ再配置して効率化を図る。
コンテナ上屋の東部工業用地への再配置によりアクセス道路となる都市計画道路金沢駅港線(通称・50メートル道路)を無量寺ふ頭へ延伸する計画だ。