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建通新聞社四国
2017/09/05

【香川】県と直轄工事成績を同列評価試行 四国地整

 国土交通省四国地方整備局は、9月1日以降に公告する工事のうち、当面12件を対象に「県発注工事」と「直轄発注工事」(港湾空港関係を除く)の工事成績を同列に扱う試行を実施する。将来にわたる公共工事の品質確保とその担い手の中長期的な育成と確保は重要な課題。
 しかし、災害対応を含む地域の維持管理を担う建設業者が不足し地域の安全・安心に支障を来している。このため、試行を通じ直轄発注工事の施工実績を持たない企業(地域維持を担う建設業者)の受注機会を拡大する狙い。2015年度に2件、徳島県の工事成績を同列に扱う試行工事を実施。16年度は四国4県で26件を対象に試行した。
 一般競争入札の総合評価のうち技術者評価で、配置予定技術者の「09年度以降に従事し完成した同種工事の工事成績」と、企業評価での「過去2年間(14年10月1日から16年9月30日)に完成した平均の工事成績」について、県発注と直轄発注の工事を同列に扱い評価する。
 企業(競争参加企業)の工事成績で四国地整の評価基準では70点未満―80点以上で七つの範囲に区分。区分範囲に応じ5点きざみでゼロ点から30点(満点30点)を配点している。例えば四国4県土木部などの工事実績があっても、直轄工事の実績がない場合、現状では企業の工事成績による評価はゼロ点となる。
 試行に先立ち、四国地整では四国4県の企業の工事成績における評価基準の実態を分析。その結果、直轄工事の評価基準に対応した4県ごとの工事成績評価点の範囲を新たに設定した。例えば、徳島県県土整備部で工事成績が81点以上、香川県土木部は84点以上、愛媛県土木部は82点以上、高知県土木部が83点以上の場合に30点となっている。
 試行対象工事は次の通り。
【徳島河川国道】
 ▽「平成29年度川西地区改良工事」(徳島市一宮僧津山〜上八万町川西、国道192号徳島南環状道路)参加資格・一般土木C、9月上旬に公告予定
【香川河川国道】
 ▽「平成29―30年度財田残土処理場第1工事」(三豊市財田町財田上)一般土木C、10月上旬(一括審査)▽「平成29―30年度財田残土処理場第2工事」(三豊市財田町財田上)一般土木C、10月上旬(一括審査)
【松山河川国道】
 ▽「平成29年度本郷地区改良工事」(愛媛県新居浜市本郷、国道11号新居浜バイパス)一般土木C、9月中旬▽「平成29年度日野浦防災(その2)工事」愛媛県久万高原町日野浦、国道33号)一般土木C、10月上旬
【大洲河川国道】
 ▽「平成29―30年度柏改良第1工事」(愛媛県愛南町柏、国道56号津島道路)一般土木C、11月中旬▽「平成29―30年度柏改良第2工事」(愛媛県愛南町柏、国道56号津島道路)一般土木C、11月中旬
【高知河川国道】
 ▽「平成29―30年度用石堤防漏水対策工事(高知県土佐市用石、仁淀川水系仁淀川)一般土木C、12月上旬
【土佐国道】
 ▽「平成29―30年度高知龍馬空港高架橋下部工事(高知県南国市物部、国道55号南国安芸道路)一般土木C、10月中旬
【中筋川総合開発】
 ▽「平成29年度横瀬川ダム付替市道外工事」(高知県宿毛市山奈町山田、横瀬川ダム)一般土木C、11月下旬
【四国山地砂防】
 ▽「平成29年度南小川護岸工事」(高知県大豊町立野、吉野川水系南小川)一般土木C、9月上旬▽「平成29年度西谷右支川堰堤管理用道路工事」(高知県本山町瓜生野、吉野川水系汗見川)一般土木C、9月下旬

提供:建通新聞社