建通新聞社
2017/09/04
【大阪】早ければ18年度に事業者公募へ 大阪IR
大阪府と大阪市は、統合型リゾート施設(IR)の立地に向け、大阪IR基本構想案の中間骨子をまとめた。基本コンセプトを「世界最高水準の成長型IR」とし、12月までに基本構想案を取りまとめる方針だ。その後、国の動向にもよるが、早ければ2018年度に事業者を公募し、決定する。
中間骨子によると、IR整備の方向性として、▽大阪・関西・日本観光の要となる国際的エンターテインメントの形成▽世界水準のオールインワンMICE拠点の形成▽最先端技術によるスマートリゾートの実現▽世界の先進事例を進化させた総合的な懸念事項対策―の四つの柱を提示。世界中を魅了する最高水準のIR、初期投資の効果だけではなく、施設、機能が更新され続ける成長型のIRを目指す。
スケジュールでは、国のIR実施法に関する手続きなどが18年度に完了すると想定し、18〜19年度にかけてIR事業者の公募や、区域整備計画の策定などを進める。19年度に整備に着手し、24年度の開業を目指す。
IRの立地場所は、此花区の人工島・夢洲を想定。中心部の北側約70fで開発を進める。
中間骨子は、8月31日に大阪市役所で開かれた第5回IR推進会議で示された。想定スケジュールについて、勝見博光委員(大阪府立大学21世紀科学研究機構)は、「政局の動きなどにもよるが、万博開催(25年)の前に開業することが非常に重要。少なくともインフラ整備などは進めておくべき」と意見。また、経済波及効果について、宮城勉委員(大阪商工会議所)は、「地元企業にしっかりと効果が及ぶような仕組み作りが必要」と述べた。