東京都は9月1日、「無電柱化推進条例」を施行した。都と区市町村、関係事業者、都民の連携の下に事業を進めることを基本理念に、道路上への電柱・電線の設置抑制や撤去を都の責務と定めた。事業者に対しても電柱や電線を道路上に新たに設置しないことを求めている。
同条例は、都市防災機能の強化や安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を目的とする。都、区市町村、関係事業者の連携と都民の協力の下で、地域住民の意向を踏まえながら、良好な街並みの形成につながるよう事業を展開する。
都の責務として、無電柱化の推進に関する施策を総合的・計画的で迅速に策定・実施することを定めた。事業者には道路上への電柱や電線の設置を抑制し、既存施設を撤去することや、都と連携して技術開発を行うことを求める。
都は今後、無電柱化の推進に関する基本的な方針や目標、具体的な施策について「東京都無電柱化計画」を策定し、これに沿って事業を展開する。併せて都民が無電柱化の重要性を理解できるよう広報・啓発活動を充実させる。
無電柱化を推進するため、都は道路の占用を禁止または制限する。電気事業者や電気通信事業者など関係事業者には、道路事業や市街地再開発事業などの実施の際、電柱や電線を道路上に新たに設置しないことを義務付けるとともに、それらの事業に併せて既設の電柱や電線の撤去を求める。
提供:建通新聞社