松戸市は31日、東松戸まちづくり用地活用事業の事業者募集要項及び要求水準書等を公表した。公募型プロポーザル方式で事業者を選定するもので、11月1日に参加表明書、12月1日に提案書の受付を締め切る。プレゼンテーション(公開を予定)及び優先交渉権者の決定は12月下旬を予定している。事業方式は等価交換方式とし、公共施設を竣工後に市が取得し運営する。公共施設取得費の上限額(消費税を除く)は9億6380万円。
応募者は事業を行う企画力・資本力等を備えた単独企業または複数の企業で構成されるグループとし、公共施設部分を施工する企業は経審点数(建築一式)1000点以上で、過去10年以内に元請として完成・引き渡しが完了した本件要求水準書で市が求める公共施設と同等以上の延べ床面積の公共施設または公益施設の新築工事の施工実績を有すること(グループの場合は代表者が満たしていれば可)、工事監理業務を行うものは同新築工事に伴う工事監理を履行した実績を有すること、維持管理業務を行う企業は同規模以上の施設の維持管理実績を有することなど。
事業用地は、東松戸2―14―4他(旧65街区)の2875・68u。用途地域は第2種住居地域及び第1種中高層住居専用地域(面積の過半は第2種住居地域)で、建ぺい率60%、容積率200%、第1種高度地区指定。当初、市立病院建設用地の一部として取得されたが、新市立病院の千駄堀地区への移転決定に伴い、まちづくり用地として活用を図ることにした。
整備・導入施設は、@公共施設(図書館、行政サービススペース、こども夢ステーション)A民間施設(任意提案)Bその他施設(駐車施設、外構施設等)とする。
公共施設については、図書館約1100u(開架書庫、閉架書庫、閲覧スペース、受付、管理事務室)、行政サービススペース約650u(執務室、相談室、会議室、受付、管理事務室)、(仮称)こども夢ステーション約200u、共用部(エントランスホール等を含む適宜)等を整備。
民間施設は任意提案とし、規模・用途や合築とするか分棟とするかは事業者の提案によるものとするが、周辺地域の環境を配慮した施設とする。また、その他施設は公共施設用の駐車場として10台程度、同駐輪場として30台程度を確保する。
事業方式については当初、等価交換方式以外に定期借地権方式も検討していたが、民間企業へのヒアリング等で定期借地方式は現実的でないとして、等価交換方式とした。
事業スキームは、実施事業者が公共施設、民間施設及びその他施設の企画、設計、建設、維持管理を行う。このうち公共施設については、竣工後に市が取得し、運営を行う。全体の事業用地のうち民間施設の敷地相当分については実施事業者が市から購入(1u当たり9万2200円)し、市は当該土地売却代金を公共施設の購入代金に充てる。公共施設の購入代金が実施事業者から受け取る民間施設の敷地相当分の売却代金を上回る分については、市が別途負担する。
また、公共施設の維持管理費は、公共施設の引き渡しの日から発生し、引き渡しから5年間にわたり、市は提案された年額の維持管理費を毎月均等払いで支払う。その際、維持管理費(消費税を除く)の上限額は1年当たり1700万円とする。
全体のマネジメントや事業者選定支援などの同事業推進業務については、日本不動産研究所(千葉支所・千葉市中央区新田町1−1)へ委託している。
また、隣接する旧66街区(約1万1000u)においては、市の公募で土地を取得した長谷工コーポレーションを代表企業とするグループが「ファインシティ東松戸モール&レジデンス」として、RC一部S造19階建て、建築面積7002・45u、延べ3万6669・58u、総戸数382戸の共同住宅と商業施設から成る複合施設を建設する。