東京都入札監視委員会は8月31日、都庁内で2017年度の第1回会合を開き、委員長に楠茂樹上智大学大学院教授を選出するとともに、審議する事案の抽出方針を決めた。「入札契約制度改革の実施方針」に基づき改正された要綱・要領に沿って選出された委員による初会合で、年度内に第1と第2の二つの監視部会を1回ずつ開く他、入契制度を審議する制度部会が10月ごろ業界団体へのヒアリング、11月ごろ入契制度の試行内容の検証を行うことも確認した。
二つの監視部会では、▽大規模工事など契約金額が高額な事案▽1者入札の事案▽高落札率の事案▽低入札価格調査を行った事案▽同一事業者による長期継続受注事案▽社会的に注目されている事案▽その他委員会、部会が必要と認めた事案―を抽出対象とし、都が取りまとめた前年度の契約工事の中から審議する案件を選ぶ。10月ごろ第1監視部会、18年2月ごろ第2監視部会を開く。各部会1回につき5件程度、年間で計20件程度(17年度は10件程度)を審議する考え。
制度部会については、10月ごろの業界団体ヒアリングを経て11月ごろ都の入契改革の試行内容を検証する他、18年2月にも会合を開く。
その後、監視委員会が17年度の各部会報告を受け、18年度の運営予定をまとめる。
提供:建通新聞社