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西日本建設新聞社
2017/09/01

【熊本】大規模災害の査定簡素化 財務・国交・農水省が九州各県政令市に説明

 大規模災害査定方針キャラバンが8月30日、熊本地方合同庁舎であった。査定期間を大幅に縮減する「効率化(簡素化)および事前ルール化」について、実務に即して運用できるよう財務省、国土交通省、農林水産省が全国9ブロックにわけて説明しているもの。九州・沖縄各県と政令市の災害担当者約150人が出席した。
 国はこれまでも災害査定の効率化・簡素化に努めてきたが、個別の災害毎に被災状況に応じて内容を検討していたため決定までに約1カ月ほど要しており、東日本大震災や熊本地震の被災地域から、より迅速な効率化を求める要望があがっていた。
 そのため、政府の激甚災害指定の見込みが立った時点で、事前にルール化した災害査定の効率化の内容を速やかに適用する新たな査定方針を策定。平成29年発生災害から運用開始し、7月の九州北部豪雨等で初めて適用されている。
 具体的には、激甚災害(本激)に指定または指定の事前公表があった災害を対象に、「机上査定上限額の引き上げ」「採択保留金額の引き上げ」「設計図書の簡素化」を実施する。
 机上査定は、申請額300万円未満となっている上限を引き上げ、実地査定件数を減らして査定期間を短縮する。採択保留は、1カ所決定見込金額4億円以上を引き上げ、現地査定での採択カ所を増やす。設計図書については、詳細な図面に代えて航空写真や代表的な断面を活用し、測量・設計期間を短縮させる。
 財務省によると、発災から災害査定が終了するまでに110日程度かかっていたのが、60日程度になるという。特に測量・設計業務の短縮効果が大きく、約1カ月から11日に短縮される。

提供:西日本建設新聞社
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