香川県と8市8町(直島町を除く)で構成する県広域水道事業体設立準備協議会(会長・浜田恵造県知事)の第7回会合が県庁内で開かれ、水道広域化基本計画案と「水道事業の統合に関する基本協定書案」を原案通り承認。8市8町全ての長が「水道事業等の統合に関する基本協定書」に署名し締結した。今後、9月の県、市町定例議会に水道広域化基本計画、統合に関する基本協定書や広域水道企業団規約などについて提案、議決を経て、11月の総務大臣の企業団設立許可を目指す。2018年3月に厚生労働大臣の水道事業創設認可が得られれば、同4月から同企業団の事業がスタートする。
基本計画案によると、広域化がスタートする18年度から27年度までの10年間に、融通管など広域水道施設整備のための費用を約230億円、老朽管更新費用を約1070億の計約1300億円を投じる。広域水道化では企業団本部が浄水場を統廃合し71施設を38施設に集約する。老朽管更新などの経年施設更新整備では、18年度から企業団事務所、20年度からブロック統括センターがそれぞれアセットマネジメントを踏まえて実施する。
業務運営で、給水装置の施工基準は18年度から2年間は旧市町の運用、20年度のブロック統括センター設置に合わせ統一。企業団指定の給水装置工事事業者は全ての市町(直島町を除く)で行うことができる。入札参加者名簿は企業団設立に合わせ統一。18年度に限り企業団本部は県、企業団事務所は旧市町のものをそれぞれ使う。
入札・契約は18年度から2年間は企業団本部が実施する工事は県の制度で、企業団事務所で行うものは、旧市町の制度によるものとし、20年度からブロック統括センター設置に合わせて統一する。工事管理で設計積算、工事検査業務は企業団設立に合わせて統一。広域水道施設整備の設計積算、施工監督は企業団本部。経年施設更新工事の設計積算、施工監督は企業団事務所が担当する。
また、維持管理は18年度から2年間はそれぞれ旧市町の業務形態とし、20年度からブロック統括センター設置に合わせて統一する。
企業団は高松市防災合同庁舎に本部を設置。運営当初は各市町に企業団の事務所を設け、20年度に県内5ブロック(東讃、小豆、高松、中讃、西讃)に置くブロック統括センターに統合する。
基本協定書によると、経営の合理化と業務の効率化を推進し将来にわたって安全な水道水を供給することを目的に、統合時期は2018年4月1日とした。規約も承認し、企業団設立時の企業長を香川県の浜田恵造知事、副企業長を大西秀人高松市長と、小野正人琴平町長と決めた。
提供:建通新聞社