県は、社会資本総合整備計画「南九州地域における産業・物流活性化計画(宮崎県・鹿児島県)」を広域連携事業として策定した。国の交付金を活用して整備を進めるためで、国道447号・青木工区と国道504号・西光寺工区を継続するほか、2018年度から幸田栗野線・幸田工区と崎森隼人線・朝日工区の現道拡幅に着手する計画だ。
宮崎県西諸県と鹿児島県北薩姶良地域で、宮崎フリーウェイ工業団地や木材原木市場、鹿児島臨空団地等の物流拠点を周辺IC利用の陸上ルートのほか、志布志港を利用する海上ルートなどを活用して、海外への木材や農畜産物等の輸出促進を図るため、両県が道路整備を行う。
計画をみると、鹿児島県側の継続事業で青木工区は、宮崎県えびの市との県境におけるバイパス工事。真幸工区と連携して事業を進めるもので、17年度から工事を再開しているが、宮崎県の進捗状況を見ながらトンネル部分(宮崎県1700m、鹿児島県580m)を整備する。
西光寺工区は、霧島市街地から鹿児島空港へのアクセス強化を図るため、整備を進めている。現在、7号橋上部工を施工中。残る主な構造物は、西光寺トンネル(303m)や8号橋(167m、PC2径間ラーメン橋)、9号橋(18m、PC橋)、10号橋(23.5m、PC橋)−など。
18年度から着手が見込まれる現道拡幅の幸田工区(湧水町)の延長は約Ⅾm、朝日工区(霧島市)は約400mが予定されている。
宮崎県側の計画は、県境の真幸工区のほかに、現道拡幅が4工区、舗装補修は8工区を計画。全体の事業期間は17〜21年度までの5年間で、全体事業費は59億3800万円(宮崎県51億4800万円含む)となっている。