建通新聞社(神奈川)
2017/08/18
【神奈川】 県水道事業進捗 一次配水池等耐震化1年遅れ
神奈川県企業庁は、「水道事業経営計画」における主要事業の進捗状況について2017年度予算による予定をまとめた。目標を達成できない項目は、一次配水池等耐震化事業のみ。耐震化率36%を1年遅れの19年度に達成する見込み。老朽配水管リフレッシュ事業と大口径老朽管リフレッシュ事業は、17年度末に計画を1年前倒しで達成する見込み。
主要事業ごとの目標と17年度予算による進捗予定は次の通り。
■一次配水池等耐震化事業
【目標】
給水区域内で想定される最大規模の地震動に対応するため、18年度までに配水池の耐震化率を36%に向上させる。
【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の耐震化率は27・8%。18年度の見込みは34%であり、目標を達成できないが、1年遅れの19年度には目標を達成できる見込み。
■管路の耐震化
【目標】
給水区域全域において、管路の長寿命化を図りながら、同時に耐震化を推進することとし、18年度までに全管路の耐震化率を20%に向上させる。【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の耐震化率は19・6%。18年度に目標を達成できる見込み。
■重要給水施設配水管耐震化事業
【目標】
災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う、神奈川県が指定する災害拠点病院9カ所につながる供給管路の耐震化を、18年度までに完了させる。
【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の耐震化率は94・9%。18年度に目標を達成できる見込み。
■基幹管路耐震化事業
【目標】
配水系統全体に影響のある基幹管路(大口径管)のうち耐震性の劣る管の解消を図り、18年度までに耐震適合率を69%に向上させる。
【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の基幹管路耐震適合率68・3%。18年度に目標を達成できる見込み。
■老朽配水管リフレッシュ事業
【目標】
水質への影響や漏水発生の抑制を図るため、管路の長寿命化を図りながら、18年度までに全管路に占める老朽管の割合を、15%に減少させる。
【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の老朽管割合14・8%。目標を前倒しで達成できる見込みであり、18年度もさらに解消を推進する。
■大口径老朽管リフレッシュ事業
【目標】
安定供給への影響が大きい老朽化した基幹管路を優先して更新し、18年度までに基幹管路の老朽管残存率を28%に減少させる。
【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の残存率27・8%。目標を前倒しで達成できる見込みであり、18年度もさらに解消を推進する。
■配水池等統廃合事業
【目標】
今後の水需要に応じた施設規模のダウンサイジングや統廃合を併せて実施し、18年度までに配水池の数を113カ所にする。
【17年度末と今後の見込み】
17年度末(予算)の配水池数 114カ所(1カ所減)。18年度には112カ所と、目標を上回る削減ができる見込み。
■鉛管解消事業
【目標】
漏水の発生を抑制するため、県営水道が所有する公道内に残存する鉛製給水管(効率的な解消が難しい国県道内の一部を除く)を15年度までに解消する。
【今後の見込み】
15年度末の鉛管解消率99・4%。残り0・6%の残存管についても、関係機関と調整のうえ着実に解消していく。
提供:建通新聞社