2017年度の高知県建設事業調整会議が4日、県庁で開かれた。高知県からは尾ア正直知事、福田敬大土木部長ら11人、四国地方整備局からは平井秀輝局長をはじめとする19人、西日本高速道路四国支社長と水資源機構関西・吉野川支社吉野川本部長も出席し、高知県内の整備局所管事業について意見交換や政策提言を行った。
冒頭、尾ア知事は四国8の字ネットワークや浦戸湾三重防護などを挙げ「近年、歴史的に意義深い事業を推進していただいている。高知県は南海トラフ地震対策に直面しており、インフラ整備も全国より遅れている。必要な事業がたくさんある。引き続きスピード感を持った事業推進をお願いしたい」とあいさつ、一層の協力を呼び掛けた。これに対し平井局長は「知事の言葉を借りれば、歴史的意義深いプロジェクトをまい進させたい。そのためにスタートダッシュが肝心。知事をはじめ高知県の支援をいただき、連携して進めたい」と述べた。
議事では、四国地方整備局が、四国地震防災基本戦略や広域海上BCPの改訂・訓練といった防災面や、i−Construction、宇治川・日下川での再度災害防止の推進、クルーズ振興などの取り組みについて説明。
一方、県は四国8の字ネットワークのミッシングリンクの早期解消、道路計画の実効性の確保、海岸・河川の南海トラフ地震・津波対策の促進、早明浦ダム再生事業の早期実施、住宅の耐震対策の抜本強化など8項目について説明。地震・津波全国防災事業に代わる新たな財政支援制度の創設や、住宅の耐震化に向けた手厚い財政措置などを要望した。平井局長は「しっかりと本省に伝えたい」と述べた。
提供:建通新聞社