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建通新聞社(東京)
2017/08/08

【東京】都 公園多面的活用へモデル事業検討開始

 東京都建設局は、民間事業者のアイデアやノウハウを取り入れた都立公園の多面的活用に向け、モデル事業の実施に向けた検討を始める。保育所などの子育て支援施設やレストラン・カフェ、スポーツ関連施設、雨の日も遊ぶことができるインドア・プレイ・グラウンドといった施設の整備、既存施設のリニューアルなど事業の内容や対象とする公園を絞り込む。有識者に意見を聞きながら公募要領骨子や審査基準を検討するとともに、民間事業者のヒアリングを通じて採算性や実現性も考慮しながら事業スキームを立案する。
 都立公園の活用をめぐっては、都公園審議会(会長・山田勝巳日本公園緑地協会顧問)が5月に「都立公園の多面的利用」について答申。民間による公園施設の設置・運営や民間のまちづくりとの連携を今後の公園活用イメージとして提示し、民間活力を導入するための仕組みづくりなどを進めるべきだとする内容をまとめている。
 このうち民間による公園施設の設置・運営では、来園者がそれぞれの楽しみ方を見つけ、快適に過ごすことができるよう、好きな場所でいすや敷物を使って飲食できるレストラン・カフェの設置や、天候や季節にかかわらず公園を利用できるインドア・プレイグラウンド、バーベキューなどもできる屋根付き施設の設置などを具体例として示している。
 都はこの審議会答申を踏まえ、民間事業者のアイデアやノウハウを取り入れた都立公園の多面的な活用に向け、一定の区域でハード・ソフト両面からモデル事業を実施する公園や事業内容、枠組みなどの検討を進める。
 まず、有識者への意見聴取を行いながら、実施すべき事業の内容や、対象とする公園の選定の考え方、絞り込みの条件を検討する。次に民間事業者にヒアリングし、事業への参入可能性や実現性を確認。その上で、再び有識者と協議しながらモデル事業実施公園を絞り込むとともに、事業者公募に当たっての審査項目や評価項目など要項の作成作業を進めていく。
 これらの検討に当たり9月7日開札の希望制指名競争入札を経て業務を委託。年度内に成果を得て事業者公募に備える。

提供:建通新聞社