日本工業経済新聞社(茨城)
2017/08/01
【茨城】来年度から工事着手/下桜井地区農地整備/県高萩土地改良
県高萩土地改良事務所は、北茨城市の下桜井地区における農地整備事業(経営体育成型)として水田の区画整理および用排水整備に取り組む。本年度は換地作業などをメーンに行い、工事への着手は2018年度からを予定。事業期間は22年度まで。計画事業費は6億1800万円。受益面積は28・9ha。
同地区は二級河川大北川の下流側に位置。用水量が不足がちであるとともに、排水能力が低く湛水被害にも悩まされている状態。また、近年は耕作放棄地の増加も課題となっている。
同事業はほ場の大区画化と担い手への農地集積、耕作放棄地の解消を目指して区画整理を進めるもの。併せて用排水路の整備も行い、生産性の向上も図る。
用水施設は未整備および大正期の整備のため、田越しや用排水兼用水路が多い。また、土水路や老朽化した水路がほとんどのためロスも多く水管理に労力を要している状態。排水施設についても用排水兼用水路が多いことから地下水位の低下を図ることが困難で、乾田化に支障を来している。
具体的な事業内容としては小区画ほ場を3000u以上へ大区画化する。用水施設についてはパイプライン化(L8・9q)を進め、水源施設として用水機場を設ける。排水施設は地下水排除が可能な深さを確保した排水路として主に排水フリューム(B0・8m×H0・9m)を整備。延長は2・3q。そのほか、地下水排除が困難なほ場(A6・5ha)へ暗渠排水管を配備する。
計画事業費は総額が6億1800万円で、内訳が整地工1億3400万円、道路工4500万円、用水路工2億1000万円、排水路工7400万円、暗渠排水工1100万円、工事雑費1400万円、地方事務費2800万円。
なお、同事務所では関連事業として水利施設整備事業(農地集積促進型)に14年度から取り組んでおり、基幹排水整備を進めている。本年度は設計を策定し、同事業と合わせて来年度に工事に取り掛かる計画だ。