ビーイングDC設立 量と速さの積算データニーズに対応 長崎県・五島市と立地協定調印式土木積算ソフト『Gaia』(ガイア)などを開発・販売する潟rーイング(本社・三重県、末広雅洋社長)は、100%出資子会社潟rーイングDC(津田能成社長)を五島市に設立。4日にホテルニュー長崎で長崎県・五島市との立地協定調印式を行った。ビーイングDCでは当面、ガイアの資材単価入力を担当するが、将来的にはビーインググループ内の情報処理業務を一元化して担うなど、事業を拡充する構想もあるという。
調印式には末広、津田両社長と、長崎県の中村法道知事、五島市の野口市太郎市長が出席。中村知事は、五島市への企業立地が7年振りだとし、「離島地域からの若年層の県外転出が大きな課題の中、立地のご英断を下されことは感謝に堪えない。国境離島地域の振興の面からも大変有効」と述べ、今回の立地による雇用拡大と経済活性化に期待した。
野口市長は、ビーイングの創業者で、ビーイングの会長とビーイングDCの社長を兼務する津田氏が五島市出身であることに触れ、「故郷に対する熱い思い」に感謝した。さらに、福江の商店街の空きテナント(2階建て延べ386平方b)に事務所を構えたことを「商店街の活性化にも大きく貢献する。(将来的な)規模の拡大に際しては五島市としても一生懸命応援する」と話した。
一方、末広社長は、積算基準の複雑化や入札環境の変化の中で、積算ソフトに対する建設業者のニーズがデータの量≠ニスピード≠ノ移行している昨今の状況を説明。ビーイングDCに人材を集約し、より速くより多くのデータ入力が求められているニーズに適切に対応し、ガイアの競争力を高める考えを示した。
報恩の思いで ふるさとに立地 津田社長は、自らの想いをまとめたビーイングのコア・バリューが感謝∞感恩∞報恩≠ナあることを挙げ、「18年しかいなかったが、ふるさとは五島という気持ちは消えない。私を生み育ててくれた地元に少しでも貢献したかった」と、報恩の一つとして今回の立地を実現したと話した。その上で「今後、多くの社員を育成・教育し、五島市・長崎県の発展に貢献したい」と決意を示した。
ビーイングDCは8月1日に設立、9月1日に19人の体制で本格的な業務をスタートする。その後3年をめどに、新卒者を含む現地採用により45人まで増員する計画だ。まずは、資材単価の入力を担い、人員の能力の進展を確認しながら歩掛の入力も担当することを想定している。将来的には、より幅広いデータの入力・情報処理にまで対応する構想もあるという。