国土交通省は7月26日、高松空港特定運営事業等の優先交渉権者として、「三菱地所・大成建設・パシコングループ」を選定した。同グループの構成は代表が三菱地所。他構成員が大成建設、パシフィックコンサルタンツ、シンボルタワー開発。今後、8月に基本協定を締結し10月に運営権設定・実施契約を締結。12月にビル施設等事業を開始し2018年4月に空港運営事業を開始する。
施設の所有権を国に残したまま、民間事業者に運営権を付与する公共施設等運営権(コンセッション)方式を採用し、最長55年間にわたって事業を行う。
応募者の第2次審査結果は、高松空港ORIGINALグループ(代表はオリックス。他は経営共創基盤、日揮、綜合警備保障、日本工営、高松商運)が155・5点、三菱地所・大成建設・パシコングループが164・3点、香川・四国・せとうちの未来を創るコンソーシアム(代表は穴吹興産。他は日本空港ビルデング、双日、穴吹ハウジングサービス、合田工務店、百十四銀行、香川銀行、日本政策投資銀行、高松琴平電気鉄道)が137・4点だった。
この結果、三菱地所グループが優先交渉権者に選ばれた。優先交渉権者と基本協定と実施契約の締結に至らない場合は、次点交渉権者として「高松空港ORIGINALグループ」が選定された。
国が管理する空港へのコンセッション方式導入は、仙台空港に次いで2例目。民間事業者が滑走路とターミナルを一体運営することで、利用者サービスの向上や、さらなる路線の誘致などを見込んでいる。
選定された民間事業者は、滑走路の維持管理・運営や着陸料の設定・収受、緑地帯その他の緩衝緑地帯の造成・管理、ビル・駐車場事業などを担う。
提供:建通新聞社