建通新聞社(神奈川)
2017/07/31
【神奈川】川崎市 大師線連立1期A区間 事業費800億円を試算
川崎市は、京浜急行線連続立体交差事業の1期A区間(鈴木町〜東門前)について、概算事業費が約800億円に上ることを明らかにした。7月28日の市議会まちづくり委員会で報告した。
当初は、1期@区間と同じ直下工法で検討したが想定事業費を上回る可能性が生じたことから、課題解決に向けて、▽土留め杭を夜間施工から昼間施工に変更▽工事桁の使用数量の縮減―により作業効率を向上させるとともにコスト縮減を図る。また、川崎大師駅付近については仮線工法を適用することにした。
1期(@+A)区間の事業費(現在価値換算後)は1483億円、社会的便益計(同)は1509億円で、費用便益分析(B/C)は1・02と、投資を上回る効果が発現されるとされた説明した。一方、1期区間(鈴木町〜小島新田)と休止中の2期区間(京急川崎〜小島新田)を合わせた事業費は2119億円、社会的便益計は1843億円で、B/Cは0・87となり、交通課題などの改善に向けた効率的、効果的な対応策について幅広く検討を進めるとした。
1期A区間の一部で採用する仮線工法は、仮線に運行を切り替えて現位置を掘削するもの。比較的まとまった用地があり、補償物件が少ないことなどが前提となり、川崎大師駅付近の延長500bで適用可能と考えている。
京急大師線連立事業は、2012年の事業評価から5年が経過することから、今年10月に事業再評価を行う予定。
提供:建通新聞社