富山県道路安全・円滑化検討委員会(委員長・長尾治明富山国際大学現代社会学部教授)の17年度第1回会合が28日、北陸地方整備局富山河川国道事務所で開かれ、主要渋滞個所の見直しに向けて議論した。
12年度に選定した主要渋滞個所は189カ所。主要渋滞個所の解除方針案では、最新の速度・交通量データを用い、渋滞緩和の要因が明確な場合などに解除候補とし、道路管理者による現地確認後、委員会で議論し解除とする。主な事例として、県道150号魚津入善線木下新交差点を挙げ、国道8号入善黒部バイパス開通後、旅行速度が向上している。
追加方針案では、渋滞要因が明確な場合に候補とする。解除案と同様、現地確認後に委員会の議論を経て追加とする。主な事例として国道8号安楽寺西交差点を挙げ、小矢部市内に15年開業したアウトレットの影響で、上下線ともに旅行速度が低下している。見直しに向けて道路利用者団体(トラック・バス協会)と連携し、利用者目線で見直すとした。
ピンポイント渋滞対策として、主要渋滞個所である国道8号江尻高架橋接続部(西)においてランプ部から本線に合流する際、急ブレーキの多発で後続車の速度低下を誘発するため、今年度に直進左折レーンを70メートルから170メートルに延伸させる対策を講じるとした。
今後については、幹線道路沿いの大規模小売店舗開業に伴う周辺の渋滞対策や、20年の東京五輪を控え訪日外国人旅行者の増加が見込まれることから、広域周遊ネットワークの形成といった取り組みが必要としている。