岐阜県内の国や自治体などの道路管理者で構成する「岐阜県道路メンテナンス会議」(会長・依田秀則国土交通省岐阜国道事務所長)は、岐阜市内で2017年度第1回会議を開き、県内の橋梁やトンネルの他、シェッド、大型カルバートなどの道路付属物の施設を対象とした16年度までの点検実施状況や16年度の点検結果の他、17年度点検計画を報告した。岐阜県内では、緊急措置段階にある施設は全て橋梁で、通行止めや交通規制している橋梁は7橋となった。
16年度までの岐阜県内の点検実施状況は、15年度より各管理者の点検実績率は向上しているとした。内訳は橋梁が約58%、トンネル約53%、道路付属物などが約47%となっており、施設ごとにばらつきが見られる。
中部地方整備局管内として見ると、16年度までの点検実施率は、橋梁が約59%、トンネルが約53%、道路付属物などが約59%となった。ただし、橋梁については国交省で5割強の点検率となっているが、道路管理者によって取り組み状況が異なるとした。
また、県内の最優先で点検すべき橋梁の実施率は、緊急輸送道路の跨道橋が約58%、跨線橋が約45%、緊急輸送道路を構成する橋梁が約57%で、跨線橋の点検が遅れている状況だ。
さらに県内の橋梁の16年度の点検結果は、判定区分で緊急に措置を講ずべき状態の「W」や、早期に措置を講ずべき状態の「V」、長期的な修繕コスト低減の観点から措置を講ずることが望ましい状態の「U」に判定された道路施設のうち、橋梁では「W」が7橋、「V」が393橋「U」が2519橋。トンネルでは「W」がなく、「V」が28本、「U」が55本。大型カルバートやシェッド、横断歩道橋などの道路付属物では「W」がなく、「V」が120カ所、「U」は1010カ所だった。
岐阜県内の17年度の点検計画数(17年3月末時点)は、橋梁が6332橋、トンネルが99本、道路付属物などが342カ所を予定している。
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建通新聞社(2017/07/24)