金沢市は、25日に開かれた市議会建設企業常任委員会で、今後の道路整備の基本指針として年度内の策定を目指す「新道路基本計画」の検討状況について報告した。都市計画道路の未着手路線区間(4月1日現在)は金沢外環状道路海側幹線の本線部や森本駅・西金沢駅周辺ほか、郊外部に存在し、計32路線(41区間)としている。
同計画は、人口減少や少子高齢化の進展による社会情勢や道路交通事情の変化を踏まえ、真に必要な道路の整備に向け、路線別に整備優先順位などを定めるもの。策定にあたっては、既存ストックの活用を重視し、長期間未着手の都市計画道路の見直しも検討する。
先月30日の第1回策定検討委員会では、現況の道路整備における課題として、▽交通渋滞箇所、事故危険区間の存在▽未着手都市計画道路の存在▽集約都市形成に向けた新たなまちづくり展開への対応▽災害発生時への備え▽インフラ資産の老朽―が挙がったとした。
市内の都市計画道路は144路線あり、延長は約303キロで、整備率は82・3%。都市計画道路網は、内・中・外の3つの環状道路と都心から放射状に伸びる幹線道路が骨格を形成する。
市は9月ごろに2回目の委員会を予定しており、整備方針を整理した上で、都市計画道路の見直しについて検討を進めるとしている。