日刊建設工業新聞
2017/07/25
【鳥取】鳥取市青谷町の風力発電計画 15基、4万`hは県内最大級
鳥取市青谷町に計画されている県内最大級の風力発電事業について、県は環境影響評価(環境アセスメント)手続きを進めている。最初の法手続きになる「環境配慮書」が事業者から出されており、県は今月末までに知事意見をまとめ事業者に提出する。
事業者は福岡市中央区の自然電力梶i磯野謙社長)で、青谷町の日置谷に日置川をまたがって2カ所の山林に最大15基の風車を設置する。最大出力は4万`h。現在、県内の風力発電量が5万9100`h(41基)であることから、青谷町内の計画は県内最大規模となりそう。
1基当たり2000〜3000`hの能力で、ブレード(羽根)3枚(直径80〜100b)、ハブ高は70〜90bもある。
同社は5月30日、環境アセス法に基づいて「計画段階環境配慮書」を県に提出。並行して風況調査を18年5月末までの予定で実施している。
県は配慮書に対する知事意見をまとめるため、6月から今月21日にかけて計3回の環境影響評価審査会(会長・佐野淳之鳥取大学農学部教授)を開いた。
知事意見には▽地域住民からの意見に十分な説明▽騒音対策では住居との十分な距離の確保、低騒音型の機種選定▽適切な調査、予測、評価の実施−などを盛り込み、近く同社に伝える。
県環境立県推進課によると、「配慮書」は環境アセスの最初の手続き。今後、許認可までには「方法書」「準備書」「評価書」の段階審査があり、おおむね3年かかるという。
その後、造成や基礎工事、風車の据え付け、送配電線工事などの建設期間がおよそ20カ月、営業運転までは2年程度が見込まれている。