日本工業経済新聞社(茨城)
2017/06/28
【茨城】7月にも設計発注へ/八千代町の給食センター移転・建て替え
八千代町は、老朽化の進む給食センターの移転・建て替えを計画している。このほど移転候補地の見通しが立ったことから、6月補正予算に基本・実施設計委託料など合わせて5150万円を計上した。早ければ7月ごろにも設計を発注する見通しで、発注方式などは現在検討中。年度内をめどに策定する。2017年度に設計や用地取得などを進め、工事は18〜19年度の2カ年で実施する計画だ。概算事業費は約11億円を見込んでいる。
現在の給食センターは1971年供用で、規模はS造平屋、約700u。1日当たり約2000食を町内の小学校5校と中学校2校に提供している。建設から46年が経過し、老朽化が著しいため対策が急務となっている。
同センターの更新は、町の総合計画にも重点施策に定められており、東中学校の校舎改築が一段落したことから、本年度から本格的に着手していく。
所在地は菅谷351で、中結城小学校の西側に隣接。配送経路の一部が児童の通学路と重なっており、安全確保のため場所を移して建て替える。
新施設はS造、延べ1500u程度を想定。配食数は現行と同規模で考えている。また、厨房の作業環境は、現在のウエットシステムからドライシステムに変更する。
2016年度には教育関係者や町議員、保護者代表などで構成する建設検討委員会が開催され、移転候補地や新施設の規模などを検討していた。
本年度の当初予算には、工事費用などとして2カ年継続費9億5223万6000円(17年度=2億8561万円、18年度=6億6662万6000円)を措置していたが、移転先の用地が決まっていなかったため、町議会から「事業費の計上は時期尚早」との意見が上がり、全額を削除していた。
今回、候補地が選定されたことに伴い、6月補正予算に基本・実施設計委託料3200万円、用地測量・登記業務委託料450万円、用地購入費1500万円をあらためて予算化した。
現時点の事業スケジュールによると、17年度に基本・実施設計を策定するほか、測量や用地取得を実施する。18〜19年度にかけて新施設を整備。19年の夏休み期間を利用して試運転や移転作業を行い、同年9月の稼動開始を目指していく。移転後、既存施設の解体に着手する方針だ。
担当者は「老朽化が著しく、もしどこかに不具合が生じれば、施設の機能がパンクするかもしれない。なるべく早く整備していきたい」と話している。