小浜市の松崎晃治市長に、インフラの老朽化対策について直接聞いた。市庁舎で。
■公共施設等総合管理計画の要点は?
市長 実は大変な状況で、公民館の全13館のうち30年以上経過が9館、文化会館も46年(約50年)近くも経つ。市民体育館は昨年度に耐震化と一緒にリニューアルし、国体のウェイトリフティング競技会場向けに改修した。学校施設は中学2校と小学12校。このうち小学4校は統合し美郷小に。保育園は9園のうち7園が築後30年。役場庁舎もまだ新しいと思っていたが、もう間もなく30年で空調やエレベーターの大規模な改修が必要。公営住宅も長寿命化計画を立て大規模改修を予定。クリーンセンターや火葬場などもそろそろ具体化が必要。クリーンセンターは長寿命化し今後10年以上は大丈夫とは思うが、火葬場は40年以上でかなり老朽化し今後は広域運営へ近隣の市町と協議に入る状況。
■道路構造物は?
市長 13年の道路法改正後、対応して橋梁では今年度で約7割が点検完了。15メートル以上の橋はほぼ完了し、残りは3メートル以下が約7割を占める。小浜市はトンネルを多く有し、今年度で約6割の法定点検を完了。ボックスカルバートも6割ぐらいが完了予定。今のところ法定点検の結果では、橋梁で約3割が健全で、5割で予防保全が必要。残り2割が早期措置段階と判定され早期に対応したい。今後はできるだけ早く橋梁の法定点検を終え、長寿命化修繕計画を見直すことが大切。市道も総延長435キロメートルで、18年度までに舗装など路面性状調査を行い、舗装の長寿命化の修繕計画を見直したい。18年度中にはトンネルや大型のボックスカルバートの点検も完了させ、修繕計画を策定予定。点検費用が高額で職員による直営点検も視野に入れていかねばならない。
高度成長期に一気に建てた施設が一気に老朽化。今後は修繕期に入り、計画的に平準化して早い措置が必要なところから着手していく構え。